7 AECMA−1000D
欧州で開発された技術標準の一つで、欧州の多国籍企業が軍用機開発プロジェクトを進める際に適用できるよう、共通の資源データベースを利用して対話型の電子技術出版を行うためのスペックである。使用する技術標準には、SGML,CGM,CCITTグループ4などが含まれ、例えば、EFA(European Fighter Aircraft)開発プログラムでは、SGMLのデータ交換を容易にするためのDTDを作成している。
●データ標準
1 STEP
CALS標準の策定作業の中核に位置づけられているものに、製品モデル・データの交換を行うSTEP(Standards for the Exchange of Product model data)がある。
製品モデル・データを交換する規格には、これまで2次元製図データを扱うIGESだったが、STEPはIGESの限界を克服し、3次元のしかも製品の材質、機能、色といった製品データを交換することができるものである。STEPは単に異機種CAD/CAMシステム間で製品データを交換するだけでなく、製品の企画・設計・評価・生産準備など、設計から生産までの製図に関するライフサイクル活動情報を電子的に交換/共有できる将来極めて有望な規格である。
2 EDI/EC
電子データ交換(EDI:Electronic Data Interchange)とは、一般に、コンピュータおよび通信回線を介して、商取引のために必要な情報を異なる組織間で交換するための規約、と解釈されており、CALSの対象が技術データを中心としているのに対し、EDIの対象は商取引に係わるビジネスデータを中心としている。広く異なった組織間で電子データ交換によって商取引を行うには、伝票様式やコード番号体系などのビジネス・プロトコルの標準化が必要であり、CALS実現に向けた重要な規約である。
EDIは一般に、次の3つの狙いがある。
1 情報授受の効率向上:通信コストの提言、情報授受の高速化、情報窓口の一本化
2 事務処理の効率向上:郵送事務の削減、入力工数の削減、情報の精度向上
3 業務の標準化:送受信業務の標準化、納品書の標準化
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